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町長雑感

人づくりの要諦と諦観
−人の長所は直せない−

三重県観光記者発表会
大阪市内で行われた三重県観光記者発表会。メディアの取材をいくつか受けました。
 4月号だからという訳ではないのですが、今回は人事といいますか、行政運営をしていく上での人づくりについて考えてみたいと思います。私が常に念頭においていることがいくつかありますが、その中の2点について特に述べます。
 一つは、当たり前と言えば当たり前ですが「不断の努力をすること」です。行政が継続性を求められるという性格を有していることもありますが、人づくりというのは、何か特効薬がある訳ではなく、日々の積み重ねが大切だと考えています。たとえていうならば、高校3年生になってどんなにいい家庭教師や塾に通ったとしても、いきなり東京大学の受験に合格できる可能性は極めて低いのと同様に、何の準備もなく今日できなかったことが、急に明日からできる訳はありません。ですから、逆に手を抜くと、今は順調に見えていても、いつかツケが回ってくるとも言えます。
 二つは、「人と向き合うこと」です。役場という組織の責任者ということについて町民皆さんを含めて色々な方とお話をする際、やや逆説的な表現ではありますが、私はたまに「人の長所は直せないんですよ」ということを口にします。一般的に個人の能力を向上させていくためには、短所を見つけて問い質していく方法が存在すると思います。これはこれでやるべき手法であるには違いありませんが、私はそれだけでは人づくりにはならないと感じています。短所ばかりでなく、長所をどのようにとらえていくかはとても難しいことではありますが、重要なことだと思います。その考え方に立ちつつ、あえて断定的な言い方をするならば、「短所は直せるが、長所は直せない」ということになります。どうして長所を直す必要があるのか?これは、個人の資質としては素晴らしい能力であっても、組織として動いていくためには、必ずしもそうでない場合があるからです。究極的には個人か組織かということになるのでしょうが、そこに至る過程も重要なことであり、このことは、取りも直さず「人と向き合うこと」だと思っています。
 どこかのプロスポーツの球団であれば、チームを強くするためにトレードや金銭による選手の獲得もできますが、一般的な組織は、限りある人材の中で運営をしていかなければなりません。人材に限りがあることはある種の諦観をもたらしますが、そのことはマイナスの要素ばかりではないと思っていますし、何よりそこに人づくりの醍醐味があるのだと考えています。

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