海洋に浮かぶプラスチック

和元年12月に改正された容器包装リサイクル法に基づき、令和2年7月1日から全国でレジ袋を有料化することが小売店に義務づけられました。プラスチックは軽量でありながら丈夫で、加工しやすいことからレジ袋を中心にペットボトル、食品容器、自動車を構成する部品など多方面で活用されています。そのため、世界のプラスチック年間生産量は1989年からの30年間で3倍以上にまで拡大しており、現在までに約83億㌧が生産され、約63憶㌧が廃棄されたと推計されています。

 世界の産業別プラスチック生産量では、容器包装関連の生産量が最も多く、全体の36%を占めています。そして、プラスチック容器包装廃棄量が最も多いのはアメリカですが、次いで日本となっています。不正投棄やポイ捨てされたプラスチック廃棄物は、風や雨によって流され、いずれは海に流れ込み、毎年約800万㌧もの量が海洋に流出しているという試算も出ています。また、現在リサイクルされているプラスチックは全体の9㌫に過ぎず、現状のままでは2050年までに120億トン以上のプラスチックが埋め立て、あるいは自然投棄されるといわれています。私たちが使用したプラスチック廃棄物が環境に影響を与え、地球を汚していることは間違いありません。

いずれは人体に影響が及ぶ

にたどり着いたプラスチック廃棄物は海洋を漂い、遠い国の海岸に漂着する、クラゲと誤ってウミガメが誤飲するなど環境や生物に大きな影響を与えています。特に大きな問題となっているのが、マイクロプラスチックの存在です。海を漂うプラスチック廃棄物は、時間をかけて紫外線や波によって砕かれ、5㍉㍍以下の微細なマイクロプラスチックとなります。マイクロプラスチックは回収が困難で自然に分解されず、有害な化学物質を吸着し、魚や貝がプランクトンと間違えて食べ、それらの生物の体内で有害物質が蓄積、濃縮されます。最終的に食物連鎖を通して生態系や人体にまで影響を及ぼす恐れがあります。
 このような問題に対し、各国でレジ袋をはじめとするプラスチック廃棄物に対する規制が進められています。2018年時点で127の国と地域がレジ袋の規制を実施し、そのうち83の国と地域がレジ袋の無料配布を禁止しています。レジ袋の規制が世界中のライフスタイルを一斉に変えるきっかけになるかもしれません。

まず一人一人の心掛けから

て、そんな問題に直面して我々はどうすればいいのでしょうか。まずは一人一人の心掛けが大切です。身近なことでは、買物時にマイバッグなどを持参し、レジ袋の利用を控えて不要なプラスチック廃棄物を生み出さないことです。また、家庭の廃棄物の中でも資源物として再利用できるものは積極的に分別し、廃棄物を極力減少させることです。家庭ごとの廃棄物の量はわずかかもしれませんが、菰野町全体で廃棄物問題に取り組むためには一人一人の意識が大切です。大切な自然を守り、これ以上地球を汚さないために。皆さんのご家庭でも一度、分別方法や廃棄物について見直してみることをお勧めします。

可燃物を削減する必要性

野町では可燃物、不燃物および資源物の回収を行っています。可燃物は家庭から出る生ごみや資源物にならないプラスチック製品などで、主に町清掃センターで焼却処理を行っています。平成29年に町清掃センターを改修したことに伴い、分別方法を変更したことで焼却処分を行う総量は年間600㌧程度減少しました。しかし、今後も焼却処理を行う総量が多くなれば、清掃センターの施設に多大な負荷がかかることになります。施設の長寿命化を図るためにもこのような負荷を軽減し、資源物として再利用できるものは可燃物として排出せず、可燃物を少しでも減少させるような心掛けが必要になってきます。

さらなる再資源化への道

在、町で回収している資源物は缶、瓶、段ボールなど多岐にわたり、住民の皆さんには分別や回収にご協力いただいています。先述したプラスチック廃棄物についてもプラスチック容器包装や製品プラスチックは資源物として回収しています。回収した資源物は一旦、町リサイクルセンターに集められ、分別や洗浄、圧縮などの過程を経て、品目ごとに再資源化されます。令和元年度は年間約1583㌧の資源物を再資源化しており、皆さんの家庭から排出された廃棄物が貴重な資源として再資源化の道をたどっています。
 自然豊かな町、菰野町。しかし、菰野町から出た廃棄物が遠く離れた海を汚し、かけがえのない自然を蝕んでいる可能性もあります。ほんの少しの心掛けでも、一人一人の行動が変わればきっと地球にやさしくなれるはず。まずは身近なことから始めましょう。

 
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