第18回
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ワラの文化@
 
 
 

 秋晴れの青い空の下、田んぼで脱穀を終えたばかりの稲ワラの中に身を沈めてみると、よく乾いたワラの匂いに包まれます。その甘いような香りは、お母さんのふところ、なつかしいふるさとの香りといえます。世の中が進み、時代が変ってもワラの匂いはかわらない。近ごろは稲の刈り取り脱穀作業もコンバインの機械力を利用して、仕事を能率化することに忙しく、ワラの匂い、ワラの持つやわらかさ、あたたかさに気づくことを忘れているのだとおもわれます。かつて私たちは、ワラ灰の布団の上に生まれ、ワラの中で育てられ、ワラに包まれての毎日の暮らしでありました。ここで生活に最も関係の深かった「ワラの文化」について振り返り、新しく考えてみる必要があるとおもいます。

稲作の歴史
 ワラは、もともと稲の副産物、大昔から稲を作り、米を食べて日本固有の文化を創造してきました。日本の稲作の歴史は、弥生前期にはじまるといわれてきました。最近では縄文遺跡からも米が発見されて、従来よりもさらに早いのではないかと考えられます。インドや中国南部で栽培されていた稲が、朝鮮半島や琉球列島を経て海を渡って九州へ伝来してそれが急速に本州、四国へ伝播しました。

ワラの文化@
ワラで俵を編む姿を撮影した写真