御在所岳の魅力は、山の景色はもちろん、そこで生きる生物たちの姿にある
市橋 甫さん
日本カモシカセンター理事、日本昆虫学会会員。
日本カモシカセンターの理事を務めるかたわら、アカトンボのマーキング活動を続けて25年以上。御在所岳の自然と動物をこよなく愛する
▼藤内壁
海抜1212mの御在所岳には、世界でも有数の規模を誇るロープウエイがあります。深いところでは150mの渓谷をまたぐところもあり、雄大な景色を味わうことができますよ。
そのロープウエイを降りてから5分ほどくだったところに、日本カモシカセンターがあります。二ホンカモシカをはじめ、世界各地のカモシカの仲間を飼育して、カモシカの保護と生態研究の場となっています。
もともと、このあたりには野生の二ホンカモシカが生息していまして、今でも400頭ほどが確認されています。寒さに強く、氷河期の生き残りともいわれています。
また、御在所岳には、国内三大岩場(練習場)に入る「藤内壁」があります。そそりたつような大きな岩場で、全国からロッククライマーたちが集まってきます。4月から7月にかけてが特に多く、声をかけあいながら真剣な表情で岩場を登っていく姿が見られます。1月2月になると、この藤内壁には青氷がはって、大きな氷の壁となります。その氷の壁をアイゼンをはめたクライマーたちが登っていくのです。
御在所岳の山頂には、夏になると何十万というアカトンボが昇ってきます。このアカトンボの羽にマークをつけて、どこから来たのかを調べるマーキング調査を、25年間続けています。菰野町みどりの少年隊やボーイスカウト、ガールスカウトの子どもたちも手伝ってくれています。トンボにかまれてびっくりする子もいますが、自然にふれて遊ぶことはとても大切なことです。もっともっと虫や植物を観察して、楽しみながら自然のことを学んでいってほしいと思います。
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