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町長雑感

人口減少社会と空き家対策(その2)

−「特定空家等」になる前に−

先月の拙稿において、有効活用が見込めない空き家が全国では約318万戸(平成25年)存在することや国内の法整備の状況に触れました。
 菰野町空家等対策協議会(以下、協議会)では、町内に320戸(平成29年3月現在)の空き家が存在することを把握しています。その中で、保安上の危険性、衛生上の有害性、景観上の棄損性などの観点から周辺に大きな影響を及ぼす(または及ぼすおそれのある)状態の空き家を「特定空家等」と規定し、一定の手続きを経ながら、協議会や行政、地域などで対応することとなりました。当然のことですが、住宅は私有物ですので、その運用や管理の責任は所有者にありますし、場合によっては、土地の所有者も適正な管理に関与する必要があると思います。しかしながら、「特定空家等」については、諸般の事情から所有者が不明な場合が多いため、対応に苦慮することとなります。一般的には、図のような流れで法律に則り、行政的な手続きを進めることとなりますが、それぞれの建物で事情が異なるため、一朝一夕には解決しないこともあります。
 ただ、例えば、平成29年度に実施した湯の山地内の廃ホテルの除却においては、平成28年8月に建物外壁が崩落したため、前面の道路を一部封鎖する事態となり、危険性や切迫性の観点から緊急に対応しなければならないと判断しました。それでも、建物収去土地明渡請求事件の訴訟を起こしてから、およそ6ヶ月を経なければ、建物の除却を開始出来ませんでした。しかも、総事業費は約2,900万円(国:2/5、町:2/5、湯の山区(土地所有者):1/5)となり、関係者の労力は大きなものとなります。
 空き家対策は、公益性の観点から最後の手段として行政などが関わる場合もありますが、まずは所有者が「特定空家等」にならないために事前に対処することが肝要です。

特定空家等に対する措置の流れ
▲図:特定空家等に対する措置の流れ

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