特集
突然の豪雨
そのときあなたはどうする?

年々増加する降水量
それによって引き起こされる数々の災害。
災害から命を守るために何をすればいいのか。
どう対処すればいいのか。

年、ゲリラ豪雨と呼ばれる短時間で集中的に降る雨によって全国各地で洪水、あるいは土砂災害といった被害が頻発しています。菰野町も例外ではなく、昔から多くの水害、土砂災害に悩まされてきました。では、実際に豪雨による災害が起こったとき、住民全員がすぐさま避難すればよいのでしょうか。突然の豪雨が引き起こす災害への対処方法を菰野町の現状を踏まえてお伝えします。

平成20年豪雨
▲平成20年豪雨
  道路の崩落で露出した水道管

田光川の増水により崩落した道路
▲平成20年豪雨 湯の山温泉街を濁流となり押し寄せる三滝川
湯の山温泉街を濁流となり押し寄せる三滝川
▲平成20年豪雨 田光川の増水により崩落した道路

降水量の増加に注意

国的に1時間降水量50ミリ以上の降雨の年間発生回数は、徐々に増加しています。それを裏付けるように、平成30年西日本豪雨、平成29年九州北部豪雨、平成28年台風10号、平成27年関東・東北豪雨、平成26年広島土砂災害など、過去5年間を見ても毎年大規模な水害や土砂災害が発生し、多くの方が亡くなっています。 近年、町では大規模な洪水や土砂災害による被害は発生していませんが、全国的な降水量の増加傾向から見ても、いつ大きな災害が起こってもおかしくない状況にあると考えられます。では、そんな被害が予想されるとき、どのような準備が必要なのでしょうか。

1時間降水量

まずは情報を得ることから

雨による災害が予想されるとき、まずは災害のレベルや避難の必要性を判断することが重要です。昨年7月の西日本豪雨では、気象庁や自治体から出されたさまざまな情報が住民の避難行動に必ずしも結びつかず、死者・行方不明者あわせて273名の甚大な豪雨災害となりました。「災害に関する情報が多種多様で分かりにくい」との指摘を受け、政府は令和元年5月末から大雨による災害が発生する危険度と住民に求められる行動を5段階のレベルで示す「警戒レベル」の導入を開始させています。
危険度の最も高い警戒レベル5では、すでに災害が発生している状況が想定され避難が困難となるため、住民はレベル3、レベル4のうちに避難を終え、安全を確保するように求められています。レベル3とは自治体が「避難準備・高齢者等避難開始」を発令する状況を指し、自力での迅速な避難が難しい高齢者などは、この段階での避難が必要となります。レベル4は自治体から「避難勧告」や「避難指示」が発令される状況を指し、対象となった区域の住民全員が避難を開始し「完了」しなければなりません。このような「警戒レベル」の導入に加えて、町では洪水浸水被害想定図と土砂災害マップのそれぞれの想定に基づいた対処を求めています。

知識をもって対処方法を検討する

まずは自分の住んでいる地域が洪水で浸水するのか、土砂災害の危険があるのかを知り、リスクに応じた対応方法を検討することが大切です。災害時には一人ひとりにきめ細かな情報をお伝えすることは困難です。自分や命は自分の知識と判断で守りましょう。

総務課安全安心対策室 防災担当 小川さん

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メールなどで最新情報を確認

メールなどで最新情報を確認
警報や避難所の開設状況などの最新情報は菰野町行政情報メールなどで確認できます。
▶菰野町行政情報メール
▶防災ラジオ
※防災ラジオは緊急時に自動起動しますので、電源コードをつなぐか、乾電池を入れている状態にしておいてください。

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警戒レベルを確認

警戒レベル 災害情報 とるべき行動
警戒レベル1 早期注意情報 防災気象情報等の最新情報を入手し、災害への心構えを高める。
警戒レベル2 注意報 ハザードマップなどで避難場所やそこまでの経路を確認し、避難に備える。
警戒レベル3 避難準備・高齢者等避難開始 高齢者や障がい者など避難に時間のかかる方は避難を始める。その他の方も避難準備を進める。
警戒レベル4 避難勧告避難指示(緊急) 立ち退き避難をする必要のある方は立ち退き避難をする。困難な場合は安全な場所へ移動。
警戒レベル5 災害発生情報 既に災害が発生している状況。自らの判断で命を守る最善の行動をとる必要がある。

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避難所を確認

緊急避難所(指定緊急避難場所)

緊急に避難しなければならない場合に、一時的に避難する近隣の施設 (地域で管理しており、緊急時にすぐに開放できる施設)
▶各区公会所など

風水害時 緊急避難所補完施設

緊急避難所で受け入れできない避難者およびキャンプ場宿泊者を受け入れする場合に利用する施設
▶菰野・朝上・千種地区コミュニティセンター

収容避難所(指定避難所)

災害により住居を失った方などが長期的に避難する施設(町等が所有する施設で、ある程度の人員を長期間収容できる施設)
▶B&G海洋センター
▶各小学校
▶各中学校
▶菰野高校

福祉避難所

収容避難所での生活が困難な高齢者や障がい者の方などが避難する施設(必要に応じて開設する施設)
▶グループホーム ゆのやま
▶菰野聖十字の家
▶菰野千草園
▶菰野町保健福祉センターけやき
▶菰野陽気園
▶JAあいけあセンター
▶聖十字ハイツ
▶檜の里 あさけ学園
▶湯の山介護老人保健施設
▶老人福祉施設組合 みずほ寮
▶老人保健施設 友愛トピア

警戒区域内はすぐに避難

砂災害マップは、土砂災害を警戒すべき区域を図で示したもので、土砂崩れや家屋の倒壊の危険性がある箇所を明記しています。鈴鹿山系の地質に多く含まれる花こう岩は、もろく崩れやすい性質を持ち、土壌内に雨水がある程度蓄積されると土砂崩れにつながる危険性があります。崩落等の危険性がある警戒区域内に住んでいる方は、土砂災害の危険性が高まったとき、警戒区域外に速やかに避難し、安全を確保する必要があります。
菰野町消防署 署長補佐 金津さん

最優先すべきは命を守ること

貴重品や食料などの持ち出し品をまとめておくことは迅速な避難につながります。そして何より優先すべきは自分の命を守ること。早め早めの避難を心がけ、危険が迫ったときは命を守ることを最優先に考えてください。


災害時持出品リスト
成人男性は約15kg、女性約10kgが荷物重量の目安です。
状況に応じて必要な物を追加してください。

水害時は動きやすい靴で避難を
水害時は動きやすい靴で避難を
水害時には長靴が適切に思えますが、水が入ると重くなり動きにくくなります。
動きやすい運動靴の準備が必要です。

思い出の品の持ち出し
思い出の品の持ち出し
大切なものは1つの場所にまとめ、写真などはUSBメモリーやSDカードなどにデータで記録しておくと持ち出しが容易になります。


土砂災害マップ
洪水浸水 想定区域図

外へ逃げるとかえって危険

水浸水想定区域図は、洪水が発生した際に浸水が予想される区域を図で示したものです。図上の着色された区域が想定される最大規模の降雨で予想される浸水箇所で、特に主要な河川周辺での発生が想定されています。浸水深50センチ(成人の膝の高さ)で歩行は困難となり、車はエンジンが停止し浮き上がります。この場合、無理に屋外へ避難すると流されたり溺れたりしてかえって危険です。浸水深1メートル~3メートルの区域では1階の天井まで水没するため家の2階以上へ、1階建ての家にお住まいの方は近隣建物の2階以上への避難が必要です。
ホームページで確認

水防訓練

もしもに備え土のうを作成

害が起こったとき、地域で協力し対処することも必要です。そのような場面での協力体制を確認するため、町では毎年、水防訓練を実施しています。今年の訓練では、各区で水害および土砂災害の危険箇所の点検を行い、その後、三滝川北側河川敷へ移動し「土のう作成、運搬訓練」と土のうを越水危険箇所に積む「改良積み土のう工法訓練」を行いました。区長や区民、応急対策業務協定締結事業者、消防団、町職員など410名が参加し、洪水の恐れがある水路や土のう作成の手順などを確認しました。
この訓練で作成された土のうは各区へ持ち帰り、洪水災害などの有事の際に利用されます。

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改良積み土のう工法の手順


改良積み土のう工法の手順 簡易水防工法

「自助」と「共助」が重要

害が起こったとき、行政が行う「公助」には限界があります。そこで必要になるのは、「自助」と「共助」です。自分が暮らしている区域ではどのような被害が想定されるのかを今回の機会に確認し、どのように行動するかを想定しておくだけで、被害を軽減させることができ、助かる命があります。自分の命は自分で守る。「自助」に基づいた災害対策をまずは住民一人ひとりが実践してください。そして、もしものときに助け合うことができるのは、近隣住民の皆さんです。協力できる体制を構築し、「共助」の大切さを共有して備えましょう。
簡易水防工法
 
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