第4回
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  蚕飼い A
 

壮蚕期に入ってからの蚕飼いは、桑つみに桑畑へ走り、桑を食べさせ、蚕沙(さんさ)(蚕の食べ残しや糞の混ざったもの)を取ってやり、それは目の回るような忙しさで、家族全部が手伝います。ニワオキをして1週間もすると、蚕は桑を食べなくなり、体が透き通ってきます。これを熟蚕(じゅくさん)(アガリコ)といい、首を振って糸を吐こうとします。1匹ずつ拾って蔟(まぶし)(井桁に分けた箱)の中へ入れてやります。この作業を上蔟(じょうぞく)といいます。蚕は蔟の中で繭(まゆ)を作り始め、薄皮が張って大体の形ができると、体の中の水分を全部排泄するので蔟の下の汚れた菰を抜いてやります。蔟作りが終わり、やがて中の蛹(さなぎ)がかたくなると収繭(しゅうけん)をします。この仕事をマユカキといい、蔟から繭を取り出し、繭の表面についていた毛羽を取り除き繭の選別をし、袋に入れて製糸工場へ共同で出荷をします。蚕は小さな毛蚕から5齢まで、約30日間に体重が1万倍にもなり、一つの繭の糸の長さは1000mにもなります。繭から生糸を取り、それを絹織物にして、美しい着物ができあがるのです。

蚕棚に載せられた蚕箔の中の蚕 蚕室での作業の様子
繭からの糸取り作業の様子 マユカキを終え、きれいになった繭