第8回
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  鍛冶師(かじし)
 

  鍛冶屋の職人となるには、親方のところへ弟子入りをして一定の期間、年季奉公をしました。そこで鎚うち、ふいご吹き、箸使いなどの作業工程を習い、一人前の仕事を覚えて年季明けとなると、金床、火箸、鎚の大小を親方からもらい、一、二年礼奉公をしてから独立するのが慣わしとなっていました。
 弟子で奉公中は、燃料に使う松炭を一日中細かく割らされたりする辛いこともありました。鎚が持てたのは三年ぐらいたってからでした。
野鍛冶の仕事場には、金彦山の神を祭っていました。毎年11月8日にふいご祭りを行い、この日は仕事を休みました。正月2日には早朝から身を清め、金床をたたいて仕事始めをしました。平生でも炉や金床は不浄をきらい大切にしました。そして金床の平面にくるいが生じてくると、鍛冶仲間が集まって川原で仮の火ほ床どをつくり、金床を焼いて数人で協力してその表面を打ち直しました。こうして仲間どうしで手伝いあいをする風習がありました。


上が鎚、下が火箸の写真鍛冶師が使った鍬が農作業で活躍する様子
上が鎚、下が火箸の写真鍛冶師が使った鍬が
農作業で活躍する様子